公式サイトを制作する際、多くの企業はデザインや機能一覧に注力しがちですが、コンテンツ構成は後回しにされがちです。その結果、サイト公開後に、カテゴリの階層が混乱していたり、必要な情報を掲載する場所がなかったり、更新時にどこへ追加すればよいか分からなかったりします。実は、コンテンツ構成はデザインの前に決定すべきものであり、サイトの構造と情報の整理方法を左右します。
まず公式サイトが解決すべき課題を明確にする
コンテンツ構成は、思いつきで作るものではなく、サイトの目標に基づいて組み立てるものです。企業の公式サイトに共通する目標としては、ブランドイメージの訴求、製品・サービスの紹介、顧客からの問い合わせ獲得、企業情報の発信、信頼性の構築などが挙げられます。目標によって、重点を置くコンテンツは異なります。
問い合わせ獲得を主な目標とする場合は、製品・サービスの紹介、事例紹介、連絡先、オンライン問い合わせ窓口を目立たせる必要があります。ブランド訴求が主な目標であれば、企業紹介、沿革、企業文化、ニュース・トピックスをより充実させるべきです。計画を立てる前に、公式サイトで最も重要と考える目標を3つ書き出し、それ以降のすべてのコンテンツをその3つの目標に沿って選定することをお勧めします。
企業が保有する情報資産を整理する
多くの企業には、コンテンツがないわけではありません。むしろ、製品マニュアル、営業トーク、会社紹介のPPT、顧客事例のドキュメント、業界レポートなど、情報がさまざまな場所に散在しています。公式サイトを制作する前に、これらの素材を収集し、分類・整理して、そのまま使えるものと、書き直しが必要なものを確認しましょう。

例えば、製品マニュアルには詳細な仕様やパラメータが含まれていますが、公式サイトではより簡潔で顧客向けの表現が求められます。営業トークには顧客からよく寄せられる質問への回答が含まれており、これらはFAQコンテンツに転用できます。事例ドキュメントのプロジェクト背景、ソリューション、成果データは、事例紹介として整理できます。
このステップの目的は、公開直前に慌てて対応することを避け、コンテンツの重複や漏れを防ぐことです。整理する際には、素材名、出所、適用カテゴリ、書き直しの要否、担当者などの項目を記載した簡単な表を作成するとよいでしょう。
明確なカテゴリ構造を設計する
カテゴリ構造はコンテンツ構成の中核です。優れた構造は、訪問者が数秒でサイトの目的を理解し、必要な情報に素早くアクセスできるようにするものです。一般的な公式サイトのカテゴリには、ホーム、会社概要、製品・サービス、事例・顧客、ニュース・お知らせ、お問い合わせなどがあります。ただし、具体的な分類は企業の実情に応じて調整する必要があります。
実用的な方法として、まず掲載したいすべてのコンテンツブロックをリストアップし、それをユーザーの視点でグループ化します。例えば、訪問者は「何を提供しているのか」「どのような実績があるのか」「どうやって連絡すればよいのか」に関心を持つでしょう。そのため、製品・サービス、事例紹介、お問い合わせは中核となる3つのカテゴリです。複数の製品ラインがある場合は、製品タイプごとにサブカテゴリを設定できます。事例が多い場合は、業界やソリューションごとに分類するとよいでしょう。
また、カテゴリの階層が深くなりすぎないように注意してください。一般的には、2階層を基本とし、3階層はできるだけ少なくすることをお勧めします。階層が深くなるほど、訪問者は迷いやすくなり、後の運用も難しくなります。さらに、各カテゴリには明確な名前を付け、「総合情報」や「その他」といった曖昧な名称は避けてください。

コンテンツ更新のペースを計画する
コンテンツ構成は公開前の計画だけでなく、公開後の運用も考慮する必要があります。多くの企業の公式サイトは、公開時にはコンテンツが充実していても、その後数ヶ月間更新されないことがあります。訪問者が古い情報を見ると、信頼性に悪影響を及ぼします。そのため、計画段階で、どのカテゴリを定期的に更新するか、誰が更新を担当するか、更新頻度はどのくらいか、を明確にしておくことが重要です。
例えば、ニュース・お知らせは毎月1〜2件更新し、製品情報は製品に変更があった際に速やかに更新し、事例紹介はプロジェクト完了後に追加し、FAQは顧客からの問い合わせに応じて継続的に追加する、といった具合です。専任担当者がいない場合は、簡単な更新カレンダーを設定し、関連部門に定期的に素材を提供するよう促すとよいでしょう。
また、コンテンツ構成には一定の拡張性を持たせるべきです。例えば、将来新しい製品ラインを追加したり、新しい市場に進出したりする場合、カテゴリ構造は拡張しやすいでしょうか?設計時には、拡張可能なカテゴリ分類を採用し、公開後にコンテンツを追加したくても場所がない、という事態を避けましょう。
コンテンツチェックリストで構成の完全性を検証する
構成を最終決定する前に、コンテンツチェックリストを使用して、訪問者が関心を持つ可能性のあるすべての質問をカバーしているかどうかを検証します。チェックリストには、企業の基本情報、製品・サービスの詳細、連絡先、会社の資格・認証、事例・実績、よくある質問、業界知識などを含めます。項目ごとに、対応するカテゴリと掲載場所があるかどうかを確認します。

重要なコンテンツを掲載する場所がない場合は、カテゴリ構造を調整する必要があります。特定のカテゴリのコンテンツが少なすぎる場合は、他のカテゴリに統合することを検討します。例えば、事例が2〜3件しかない場合、独立した事例カテゴリを設けると内容が薄く見えるかもしれません。その場合は、製品・サービスカテゴリ内で補足として紹介するか、事例が蓄積されてから独立したカテゴリとして設けるとよいでしょう。
このステップが完了すると、コンテンツ構成はほぼ完成します。その後、デザイン段階に進む際には、構成に基づいてページレイアウトやナビゲーションを計画でき、コンテンツチームも構成に沿って具体的なコピーを準備できます。
コンテンツ構成は公式サイト構築の設計図です。計画に時間をかけることで、後々の多くの問題を回避できます。公式サイトを制作する企業は、まず目標と素材を整理し、合理的なカテゴリ構造を設計し、長期的な運用体制を考慮することをお勧めします。そうすることで、公式サイトは本来の役割を十分に発揮できるでしょう。





